プログラマは詩人なのか、魔法使いなのか?

9 May, 2012

プログラマは、詩人同様に、純粋な思考物からほんの少ししか離れていないところで 仕事をする。想像力を発揮することによって空中に城郭を築く。創造のメディアでも、 これほど柔軟で、こんなに容易に磨きをかけたり手直しできたり、壮大なコンセプト の構築をこれほどやすやすと実現できるものは、ほんのわずかしかない。

その上、プログラムというものは、詩人の言葉と違って、実現に動いて働き出す。 プログラム実体から独立した目に見える出力ももたらす。結果を印刷し、絵を描き、 音を出し、腕を動かすといったことを行う。神話や伝説の魔法は、いまや実現となった。 キーボードで呪文を正しく打ち込めば、ディスプレイに生命が吐き込まれ、これまでは 存在しなかったような、またあり得ないはずだったもの目の前に見せてくれる。

…この点においても、コンピュータは伝説の魔法に似ている。呪文の一字一句たりとも 正しくなければ、魔法は使えない。だが、人間はそんなふうに完璧であることに慣れてないし、 それが必要となるような分野もほとんどない。完璧という要件に適合することが、 プログラミングの学習において最も難しいことだと私は思う。

– フレデリック・P・ブルックス Jr., 人月の神話
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